外国人の友達の冗談がわからないときは、無理に笑い続けず、「今の、冗談?」「その意味を教えて」と短く聞いてみてください。意味がわからないことと、意味はわかるけれど笑えないことは別です。嫌な気持ちになったなら、それも伝えてかまいません。
相手が笑っている。とりあえず自分も笑う。会話は進んだのに、頭の中には「結局、何がおかしかったんだろう」が残っている。
笑顔だけ先に入国して、理解がまだ空港にいるような場面。国際交流では、そんな瞬間にも使える一言を持っておくと助かります。
「英語が聞けなかった」のか、「面白さがわからない」のか
聞き返す前に、何が引っかかったのかを少し分けてみましょう。
言葉を聞き取れなかったなら、もう一度言ってもらう。言葉はわかったけれど意図が読めないなら、冗談なのかを聞く。映画や人物の話についていけないなら、その元ネタを教えてもらう。
全部を「私の英語が下手だから」で片づけなくて大丈夫です。日本語の内輪ネタでも、説明なしでは入れないことがありますよね。
私たちがLangmateで大切にしたいのは、流暢な人だけが会話を楽しめる状態ではなく、わからないことも言える関係です。世界の人と話す入り口ができたら、次はお互いにわかる話を少しずつ増やしていきましょう。
まずは「冗談?」と確認していい
たとえば、友達が手作りのパンを見せながら、こんなことを言ったとします。以下のやり取りは説明用の会話例です。
友達:“I made some bread. We could use it as a doorstop.”
「パンを焼いたんだ。ドア止めに使えるかも。」
あなた:“Wait, are you joking, or is it really that hard?”
「待って、冗談? それとも本当にそんなに硬いの?」
友達:“A bit of both. I left it in the oven too long.”
「ちょっと両方かな。焼きすぎちゃって。」
ここまで聞けば、パンの硬さを大げさに言っていたとわかります。説明してもらったあとに、見事なツッコミを返す必要はありません。
“Oh, now I get it.”
「ああ、やっとわかった。」
これだけでも、同じ話に戻れます。冗談がわかることと、瞬時に芸人になれることは別の技能です。
知らない表現なら、そのまま聞いてみる
“You’re pulling my leg.”
この表現を初めて聞いたら、「足?」となっても不思議ではありません。Cambridge Dictionaryでは、pull someone’s legを、冗談として本当ではないことを信じさせようとする意味の慣用句として説明しています。Cambridge Dictionaryの解説
友達との会話で知らない言い回しが出てきたら、こう聞けます。
“What does that expression mean?”
「その表現はどういう意味?」
元ネタがありそうなら、
“Is that a reference to something?”
「それって、何かの元ネタがあるの?」
相手が好きな映画や動画を教えてくれるかもしれません。ただし、知らない作品の履修が友情の宿題になるわけではありません。「あとで見てみる」は、本当に見たいときだけで大丈夫です。
チャットでは、文章だけで意図を決めつけない
声が聞ける場面と違って、文字だけでは言い方を確かめられません。
たとえば、誰かが “Great timing.” と送ってきたとき。本当にちょうどよかったのか、困ったタイミングを皮肉っているのか。状況がわからなければ、短い言葉だけで判断しないほうがよさそうです。
“I’m not sure how to read that. Do you mean it was good timing?”
「どう受け取ればいいか迷ったんだけど、ちょうどよかったってこと?」
これは確認のための例文です。相手を追及したいのでなければ、まず自分が迷っていることを伝えるくらいで十分です。
「この国の人は皮肉が好きだから」と国籍で補うより、本人の答えを聞きましょう。同じ国でも、同じ家族でも、笑いの好みはぴったりそろうとは限りません。
言葉の受け取り方の違いについては、相槌や「ちょっと」で起きる会話のすれ違いでも具体例を紹介しています。
わかったけれど、笑えないときもある
容姿や発音を繰り返しいじられた。自分の国や大切にしているものを、雑に扱われた気がする。
そんなとき、「冗談を理解できない私が悪い」と引き受けなくてかまいません。相手が冗談のつもりだったとしても、あなたが楽しいと思う義務はありません。
“I know you may be joking, but I don’t like comments about my accent.”
「冗談のつもりかもしれないけど、私の発音をそう言われるのは嫌なんだ。」
話題を変えたいなら、
“Let’s talk about something else.”
「別の話をしよう。」
伝えたあとに、相手がどうするかも見てください。やめてくれるのか、説明を聞いてくれるのか。それとも、嫌だと伝えたことまでからかうのか。
繰り返されるなら、会話を終えたり距離を置いたりして大丈夫です。「国際交流だから寛容にならなきゃ」と、嫌なやり取りを続ける必要はありません。
自分の冗談が伝わらなかったら、短く説明する
逆の場面もあります。少し大げさに言ったつもりが、そのまま受け取られたときです。
“I was exaggerating. I just meant I was really tired.”
「大げさに言ったんだ。ただ、すごく疲れていたという意味だよ。」
相手が傷ついたなら、「冗談だよ」で押し切らず、何を言ってしまったかに向き合いましょう。
“I’m sorry. That came out badly. I won’t joke about that again.”
「ごめん。言い方がよくなかった。もうそのことで冗談は言わないよ。」
最後の約束は、実際に守るつもりがあるときに使ってください。笑いを取り戻そうとして、同じ冗談をもう一度説明し直すより、ここで止めるほうがよい場面もあります。
全部の冗談がわかるより、聞き返せる関係へ
友達と長く話していくうちに、お互いの好きな話や苦手な話が少しずつ見えてきます。その積み重ねについては、外国人の友達と長く付き合うための距離感も参考にしてください。
Langmateでの会話でも、最初から笑いのテンポが合う相手ばかりとは限りません。それでも、わからないと言ったら説明してくれる。嫌だと言ったらやめてくれる。そんなやり取りができる相手とは、次の話もしてみたくなります。
今度、冗談がわからなくなったら、笑顔を維持することより一言聞くことを試してみてください。
“Wait, are you joking?”
理解が追いつくまで、会話に少し待ってもらっていいんです。

